ベルリンPOのアテネ・コンサート、ムラヴィーンスキイのシベ3

  • Helga Kuschmitz:HERBERT KEGEL Legende ohne Tabu,Kamprad (ISBN 3-930550-27-X)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第13番、カンタータ「我が祖国に太陽は輝く」 グロマツキイ (B) コンドラーシン/モスクワPO他 (Venezia CDVE03217)
  • J. S. バッハ&ショスタコーヴィチ:前奏曲とフーガ第2巻 ムストネン (Pf) (Ondine ODE 1033-2D)
  • ブラームス(シェーンベルク編):ピアノ四重奏曲第1番 ラトル/ベルリンPO (NHK Hi-Vision[録画])
  • ALEXANDROVCI The Alexandrov Song & Dance Ensemble in Prague B. アレクサンドロフ/アレクサンドロフ・アンサンブル (Supraphon SU 5471-2 301)
  • シベリウス:交響曲第3番 ムラヴィーンスキイ/レニングラードPO (Altus ALT083)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ビシュコフ/ケルンWDR SO (Avie AV 0043)
  • ショスタコーヴィチ:映画音楽「ハムレット」 ヤブロンスキイ/ロシアPO (Naxos 8.557446)
この「覚え書き」もすっかり一ヶ月に一度の更新ペースになっているが、一ヶ月でこの音楽生活というのは多いのか少ないのか。以前に比べて激減していることは間違いないのだが。

一ヶ月ぶりのTower Records難波店。お目当ては、ケーゲルの伝記。独英二ヶ国語で写真も多く、書き込みのあるスコアなど、見ているだけでも楽しい。この文献には付録CDが添付されている。内容は次の通り:
  • マーラー:嘆きの歌
  • ケーゲル:4つの歌
  • マーラー:交響曲第8番(リハーサル)
こちらはまだ聴いていない。

ついでにCDを2点購入。コンドラーシンのショスタコーヴィチ作品集は、2曲とも既発盤と同じ内容。交響曲第13番は改訂版の初演(?)ライヴ(Moscow State Conservatory盤)と、カンタータはスタジオ録音と同一である。後者はDanteレーベルからCD化されていたが盤起こしだったため音質に不満が残っただけに今回のアルバムには期待したのだが、残念なことに音質面での改善は感じられなかった。交響曲についてはさすがに他の追随を許さないレベルの演奏が繰り広げられているが、コンドラーシンによる同曲異演を聴き比べると、それほど状態の良い演奏ではない。カンタータは3種類しかない録音の一つで、イヴァーノフ盤が入手困難な現在、正調ソ連風の本盤は非常に貴重だ。1500円前後の廉価なことも嬉しい。

ムストネンは、J. S. バッハの「平均律クラヴィーア曲集」とショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」各24曲を独自の配列で組み合わせて演奏している。第1巻はRCA-BMGレーベルからのリリースだったが、完結編となる第2巻はOndineレーベルから。第1巻弾と第2巻との間にはレーベルの違いによる音質の差はあるものの、当然ながら演奏の傾向に大きな違いは見出せない。リズムの扱い方などに個性が感じられるものの、総じて印象は薄い。力強さはあまり感じられないものの音色は十分美しいし、技術的にもしっかりとしているだけに、聴いて損することはないが、コストパフォーマンスは低いだろう。

8月7日には、かぶとやま交響楽団の演奏会があった。演奏内容には非常に不満が残ったが(独奏者についての感想は控えます)、今回はエキストラ出演という立場。思うところはそっと胸に秘めておきましょう。

さて、その演奏会の楽屋で、団員のMさんから録画VTRを貸してもらった。アテネで行われたベルリンPOのヨーロッパ・コンサート2004から、ブラームス=シェーンベルクのピアノ四重奏曲第1番。この曲は2003年6月にかぶとやま交響楽団第23回定期演奏会でも演奏した曲だけに、大変興味深く見た。あれだけ苦労したのに自分のパートがどうだったのか、どこにソロがあったのかなど、全然覚えていないのにも驚いたが、しかしそれにしてもベルリンPOはやっぱり巧いっすね。シェーンベルクの仕掛けを虫眼鏡で拡大して見せ付けるようなラトルの解釈を、完全にしかも楽々と実現している。必ずしも好みの演奏ではないのだが、ただただ脱帽。

5月初めに注文したCDがようやく入荷したということで、Tower Records梅田店へ。駅からの利便性ということでいえば梅田店も難波店も似たようなものなのだが、最近はクラシックコーナーの面積減少とそれに伴う品揃えへの不満足感から、梅田店からは足が遠のいている。感じの良い店員さんがいるので、気分的には微妙なのですがね。で、注文していたのは、いわゆる「赤軍合唱団」のアルバム。彼らの歌うソ連大衆歌曲の世界は、本当に大好き。有名な赤軍合唱団のページを見ているだけでも気分が高揚してきます。このアルバムは、アレクサンドロフ・アンサンブルが2003年にチェコ共和国で行った演奏旅行に合わせてリリースされたもの。新録音ではなく、1946~52年にチェコスロヴァキアでプレス、発売された音源を復刻したオムニバス。曲目は以下の通り:
  1. 防衛の歌
  2. 万歳我が祖国
  3. 私は貴方を愛した
  4. 私は空を見上げる
  5. へい、村だ
  6. 平和を守るために
  7. 誓い
  8. メリー
  9. 冬の夕べ
  10. ステンカ・ラージン
  11. 街のざわめきも聞こえず
  12. プラハへ来れ
  13. 緑の草原
  14. ニットウィットおじさん
  15. オペラ「五月の夜」からガラヴァー
  16. ヴォルガの舟唄
  17. 聖なる戦い
  18. 丘を越え谷を渡り
  19. ブラーホフのトロイカ
  20. 平和の歌
  21. エルベ河の歌
  22. ポーリュシカ・ポーレ
このアルバムは、アレクサーンドル・ヴァシーリエヴィチ(1曲目と17曲目)、ボリース・アレクサーンドロヴィチ(2曲目)、ヴラディーミル・ボリソヴィチ(7曲目)というアレクサンドロフ家3代の音楽が聴けること、チェコ民謡あるいはチェコ作曲家による作品が演奏されていること(12~15曲目)、原盤の番号がきちんと記されている丁寧な作りなど、マニア心に強く訴えかける好企画なのだが、何と言ってもショスタコーヴィチ・ファンには見逃すことのできない貴重な音源が収録されている。20曲目と21曲目にある映画音楽「エルベ河での出会い」からの2曲。アレクサンドロフ・アンサンブルによる同曲の演奏は、ベリャーエフのテノール独唱(エルベ河の歌)のものが何度か再発されて有名だが、ここに収録されているのは一切再発されていないヴィノグラードフ独唱のもの。演奏内容に大差はなく、盤起こしであるのは残念だが、マニアなら当然両方揃えておきたいところだ。

ここのところ立て続けにムラヴィーンスキイの未発表音源がリリースされているが、シベリウスの交響曲第3番は全く新しいレパートリーだけに聴き逃すわけにはいかない。演奏内容は、同じシベリウスの交響曲第7番に共通する、独特な劇性に満ちた硬派なもの。いわゆる北欧の抒情には不足するが、それを期待してこのコンビのシベリウスを聴くのも筋違いだろう。論理的な構成を持った解釈は、とらえどころのない第3楽章などで格別の説得力を発揮している。地味な作品ではあるが、異色の秀演として特筆されるべき音盤だろう。ただし、解説書の希薄な内容、そして擬似ステレオ処理を施したもののカップリングなど、アルバムとして見た場合には首を傾げたくなることが多いのも事実。せっかくの貴重な音源だけに、もう少しきちんと企画されたリリースを望みたい。

ビシュコフとケルンWDR響とによるショスタコーヴィチの交響曲は、昨年リリースされた第7番に続いてこの第8番が第2弾。ただし、収録年はこの第8番の方が早い。ビシュコフは、メジャーデビュー直後にベルリンPOと第8番を録音(Philips)しているが、この新録音はビシュコフの進境を示す好演となっている。第7番と同様に整然とまとめられた丁寧な演奏。少々軟派な雰囲気がないわけでもないが、歌うべきところはしっかりと歌い込むことで、作品の持つ晦渋さを巧妙に避けている。ただ、この作品にはショスタコーヴィチの“アク”が強く反映されているだけに、若干物足りなさは残る。

ロストロポーヴィチによる1998年のショスタコーヴィチ・フェスティヴァルのライヴ録音集を注文するため、Tower Records難波店に寄ったついでに1枚。ヤブロンスキイはNaxosにショスタコーヴィチを活発に録音しているが、この映画音楽「ハムレット」は出版譜に基づいた初の全曲盤。組曲作品116aとして知られている8曲以外の曲もまとめて聴くことができる。演奏もツボを押さえた立派なもの。全体に後期作品特有の線的な響きが多いだけに、序曲などではもっと荘厳な音響を望みたいところだが、逆にこの作品の特徴を丹念に洗い出しているとも言え、この辺は好みの問題だろう。
スポンサーサイト

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 演奏家_Kegel,H. 作曲家_Shostakovich,D.D. USSR大衆歌曲.

comment

Secre

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
カテゴリ
タグツリー
★ トップ(最新記事)
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
人気記事ランキング
RSSリンクの表示
リンク
音盤検索
HMV検索
検索する

音楽関係のブログ(リンク・更新状況)
PopUp WikipediaⅡ
記事中の気になるキーワードをマウスで選択してください。Wikipediaからの検索結果がポップアップ表示されます。
Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター