トンデモ本「小澤征爾 日本人と西洋音楽」

  • 遠藤浩一:小澤征爾 日本人と西洋音楽,PHP新書,317,PHP研究所,2004.
  • パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番、チャイコーフスキイ:ヴァイオリン協奏曲 トレチャコフ (Vn) N. ヤルヴィ/モスクワPO (Melodiya/BMG 74321 40720 2)
  • モーツァルト:交響曲第40・32・38番 クリップス/アムステルダム・コンセルトヘボウO (Philips 422 476-2)
  • アシュケナージ自由へのコンサート (NHK [録画])
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第20 & 24番 ハスキル (Pf) マルケヴィチ/コンセール・ラムルーO (Philips PHCP-9586)
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第6 & 25番 (モーツァルト:ピアノ協奏曲全集) バレンボイム (Pf)/イギリスCO(EMI CZS 7 62825 2)
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番、アダージョとフーガ、協奏交響曲 リヒテル (Pf) ブレイニン (Vn) シドロフ (Va) ブリテン/イギリスCO (BBC BBCB 8010-2)
久しぶりに書店で音楽書の棚をのぞいたが、これといって目ぼしい本は並んでいなかった。そんな中で、何の気なしに手にとった「小澤征爾 日本人と西洋音楽」という本の目次に“ショスタコーヴィチ”の字を見つけたので、即購入。この本、別に著者が「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長だから色眼鏡で見るわけではないが(ちなみに、僕は「つくる会」に対しては必ずしも否定的ではない)、やたらと“日本人”というキーワードにこだわり、すべてをそこに収斂しようとする強引さがとんでもない。ここで話題になっているのは主として交響曲第5番だが、『証言』に準拠した記述はまぁ仕方がないとしても、それに基づいてムラヴィンスキーの演奏に対して見当違いの批判をぶつけているのには閉口する。小澤による同曲の演奏は聴いたことがないので何とも言えないが、ムラヴィンスキーの演奏のどこをどう聴いたら「単調な『歓喜の歌』に改作した」などと思うのだろう?“自虐史観”を客観的に批判していこうという人が、安易な“証言史観”に騙されているのは、何とも情けない。

子供を連れてちょっとしたドライブをする機会があったので、BGMとして2枚のCDを持参した。一つは、トレチャコフ独奏のパガニーニの協奏曲第1番。これは、中学時代にLPで何度も聴いた演奏。この技術の冴えは驚異的。すべての音が磨き上げられていて、なおかつ隅々まで歌心が満ちている。あざとさのないところも好感が持てる。文字通り、完璧な演奏。チャイコーフスキイも悪くない。もう一枚は、クリップスのモーツァルト。これもまた何度聴いても素晴らしい演奏。大好きな第38番は、何度もリピート。(^^;

「独裁者と芸術家たち」という副題のアシケナージのドキュメンタリー(NHKスペシャル)は、なかなか面白かった。この番組があることは全然知らず、当日の朝刊のテレビ欄を見ていたら偶然見つけて、とりあえず録画しておいたもの。知人からもさっそくメールが入っていた。常に政治体制との関わりでばかりショスタコーヴィチが取り上げられるのも考え物だが、おかげで興味深い映像も見ることができることは素直に喜びたい。実はつい先日、ひょんなことから「バービィ・ヤール」のことでアシケナージと電話で話す機会があった。趣味で音盤を集めているだけなのに、こんな経験ができるとは!

11月13日に、宝塚市交響楽団の第38回定期演奏会にエキストラ出演することになった。曲目は次の通り:
  • ブラームス:大学祝典序曲
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番
  • ドヴォルザーク:交響曲第7番
ドヴォルザークは、かぶとやま交響楽団の第27回定期演奏会で弾いたことがあるが、残りの2曲は初めて。ドヴォルザークは大好きな曲だけに、前よりはもう少しきちんと弾きたいところ。ただ、前回の澤先生の快速テンポが身体に染み付いていて、第4楽章など必要以上に焦ってしまう。早く今回のテンポに馴染まなければ。

さて、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番のスコアを買いにササヤ書店に行った(この時、大阪駅前第二ビルの地下二階で古本市が開催されていたのだが、そこにあった中古LPが掘り出し物揃い。これについては、また改めて)。ついでになんとなく第25番と第6番のスコアも購入。この選曲は単に持ってないものを買っただけで、何の意図もない。第20番は、定番中の定番、ハスキル盤で勉強。実に美しい音。せっかくスコアを買ったので、第25番と第6番はバレンボイムの旧全集で。これもまた、全集はこれしか持っていないから。でも、若干脂っこさはあるものの清潔で楽しい演奏。

勢いあまって、お気に入りの1枚も聴く。リヒテル独奏の第22番は、ブリテンの名サポートもあって華やかで素晴らしい演奏。やっぱりモーツァルトのピアノ協奏曲はいいなぁ。このアルバムの嬉しいところは、アマデウスQのメンバーによる協奏交響曲が収録されていること。アクの強いブレイニンのヴァイオリンと、存在感溢れる大人の音楽を奏でるシドロフのヴィオラのコンビネーションが最高に素敵。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Mozart,W.A. 演奏活動_宝塚市交響楽団

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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